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【韓国海軍レーダー照射事件】マスコミは淡々と報道しているがマスコミの報道姿勢に疑問を感じる

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こんにちはユレオです。

時事的なお話ですが20日(木)に韓国海軍の駆逐艦「広開土大王(クァンゲト・デワン)」が海上自衛隊の哨戒機「P-1」へ火器管制レーダーを照射したという出来事がありました。

当初は偶発的な事故の可能性もありましたが、防衛省が翌日の21日(金)にこの事実を公表したことで広く報道されるようになります。

これは国と国の関係を揺るがす大変な出来事なのですが、日本のマスコミの報道姿勢はクリスマスや国内の火事や交通事故に並ぶ「日常の出来事」のように報道し、特別なニュースとして扱わず、淡々と報道しています。

私は普段テレビをほとんど見ませんが、今回のニュースについてはマスコミがどのように報道するかが気になったので、テレビでニュース番組を見ているのですが、事の重要性に対して扱いの低さや、情報に対しての受け身の報道に驚くとともに呆れてしまいました。

本日は韓国海軍レーダー問題についてテレビの「情報通信メディア」としての姿勢と、今回の出来事がもたらすネット報道とテレビやマスコミの報道の格差について、私なりに考えをまとめてみました。

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韓国海軍レーダー問題とはどんな出来事なのか

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この「韓国海軍レーダー問題」について簡単に説明すると、2018年12月20日(木)の15時ごろ能登半島沖において、海上自衛隊厚木基地 第4航空群3航空隊所属の哨戒機「P-1」が、韓国海軍駆逐艦「広開土大王(クァンゲト・デワン)」から”火器管制レーダー”を照射されたというものです。

駆逐艦がレーダを使うこと自体は船舶である以上不自然な話ではないのですが、今回問題となっているレーダーは「対空索敵用レーダー」ではなく、標的を撃墜するために使用する「火器管制レーダー」であり、それを自衛隊機に向けて使用したことが問題となっています。

「火器管制レーダー」を相手の航空機や船舶に向けて照射するというのは、「ロックオン」することと同じで、分かりやすく例えると拳銃を持った人が安全装置を外して銃口を相手の眉間に向けた構えたということと同じです。

これが韓国の軍事組織である韓国海軍が、日本の航空自衛隊に対して行ったということが問題で、「火器管制レーダー」を使うということは日本の国防を担う自衛隊に対して攻撃の意図を示すことになり、戦闘行為を目的としなければありえない出来事です。

さらに偶然の事故であればまだしも「数分間照射され続ける」自体が起きたため、防衛省が翌日の21日(金)にこの事実を公表して韓国政府に対して抗議を行いました。

時事ドットコム

 

韓国艦の火器レーダー照射、数分間に複数回=意図的か、外務省局長抗議へ:時事ド…
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122203784&g=pol
海上自衛隊哨戒機が韓国駆逐艦から火器管制レーダーの照射を受けた問題で、海自機は数分間にわたり複数回、照射を受けていたことが分かった。日本政府関係者が22日、明らかにした。防衛省は韓国側の意図的な行動だったことを示す事実として捉えており、23日から…

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その後の韓国政府の対応がひどくて主張が毎日変わることになる

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21日(金)にこのニュースが報道されたのですが、その日の夜に韓国国防部は記者団に対して「わが軍は正常的な作戦活動中だった。作戦活動の際にレーダーを運用したが、日本の海上哨戒機を追跡する目的で運用した事実はない」と発表しました。

このニュースはテレビでも報道され、多くの方が「韓国海軍レーダー問題」について知ることになったかと思います。

その後22日の午前に韓国政府は「漂流中だった北の漁船が近くの船舶に救助信号を送り、わが軍が海軍駆逐艦(広開土大王・3200トン)を派遣し、救助作業を行った」と発表し、「火器器管制レーダーを作動させた理由は北朝鮮漁船を救助するためで、偶然自衛隊の海上哨戒機P-1に照射してしまった」と発表を変えます。

さらに23日には韓国政府は「東海(日本海)で遭難したとの通報を受けて出動した駆逐艦(広開土大王・3200トン)が船舶捜索のためのマニュアル通り、航海用レーダーと射撃統制レーダーをフル稼働していた」として、「その後、日本の哨戒機が艦艇の方向に接近し、光学カメラを運用した」とこれまでの事実が誤りであったと報道を訂正します。

この時点でかなり矛盾をはらんでいますが、さらに韓国政府の主張が不自然になっていきます。

24日には韓国政府は「追跡レーダーが(光学カメラと)共に稼働されたが、ビームは照射しなかった」「遭難した船舶を見つけるため人道主義的な作戦を行ったと説明し、日本もその内容を知りながら問題提起を続けることは理解できない」「日本の哨戒機は艦艇が捜索救助作戦を始めてからしばらく後、接近してきた」「艦艇の上空を飛行するなど、むしろ威嚇的だった」と日本側が挑発行為を行ってきたと主張し始めました。

時系列での韓国政府の公式見解をまとめると、わけがわからないことを言っていることが良くわかる

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毎日主張が変わり何が何やらわからん状態であるため、韓国政府の報道を時系列でまとめてみました。

【21日午後】

「わが軍は正常的な作戦活動中だった。作戦活動の際にレーダーを運用したが、日本の海上哨戒機を追跡する目的で運用した事実はない」

【22日午前】

「漂流中だった北の漁船が近くの船舶に救助信号を送り、わが軍が海軍駆逐艦を派遣し、救助作業を行った。その際に火器管制レーダーを作動させたが、偶然にも自衛隊の海上哨戒機P-1に照射してしまった」

【23日午前】

「東海で遭難したとの通報を受けて出動した駆逐艦が船舶捜索のためのマニュアル通り、航海用レーダーと射撃統制レーダーをフル稼働して、その後日本の哨戒機が艦艇の方向に接近し、光学カメラを運用した」

【24日午前】

「追跡レーダーが(光学カメラと)共に稼働されたが、ビームは照射しなかった」「遭難した船舶を見つけるため人道主義的な作戦を行ったと説明し、日本もその内容を知りながら問題提起を続けることは理解できない」「日本の哨戒機は艦艇が捜索救助作戦を始めてからしばらく後、接近してきた」「艦艇の上空を飛行するなど、むしろ威嚇的だった」

韓国政府の主張だと24日の時点では当初問題の発端である「火器管制レーダー」が使われておらず、日本の哨戒機「P-1」が韓国海軍駆逐艦「広開土大王(クァンゲト・デワン)」に対して挑発行為を行ってきたと日本政府を批判する内容となっています。

韓国政府は2.3日前に発表した公式見解をどのように考えているのでしょうか?誰も「これはさすがにまずい!」と止める人がいないのか、政府高官が全員記憶を失っているのではと疑う事態が実際に起きているわけです。

国を揺るがす大事件でも日本のマスコミはクリスマスや国内の交通事故と同列の扱い

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現在韓国政府の主張と日本政府の主張は大きくずれており、当初は韓国政府が認めた「火器管制レーダー」の使用を数日後には無かったことにして、日本政府を批判する姿勢をとっているわけですが、テレビ報道ではこの出来事は連日のトップニュースの扱いでは無く、クリスマスの報道や国内の事件や事故の報道と同列に並べられる程度で、淡々と報道されています。

面白いことに日々変わる韓国政府の主張をそのままニュースとして報道し、それに対する日本政府のコメントで締めくくるような構成で報道しているため、まるで毎日異なる韓国海軍と航空自衛隊のトラブルが発生しているかのようでした。

私は隣国が自衛隊に対して火器管制レーダーを意図的に照射した事実は大事件なのですが、年の瀬の日本は相変わらず平和で、まるで日常の一コマのちょっとした出来事のように報道していることに、平和に慣れした日本の恐ろしさを感じました。

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マスコミは昨日報道した内容と矛盾していることに一切考慮せずに韓国政府の主張を伝えるのみ

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不自然に毎日のように主張を変えてくる韓国政府の発表はともかく、不思議で仕方がないのは日本のマスコミは韓国政府の主張が毎日変わっていることにほとんど触れず淡々と報道しています。

公明正大に事実を淡々と報道しているといえば聞こえはいいですが、今回の「韓国海軍レーダー問題」は明らかに不自然な主張が続いているのに、まるで前回の報道が無かったように報道を続けています。

百歩譲って報道しているだけまだましなのかもしれませんが、韓国政府が不自然な発表を続けていることに強く意義を唱えず淡々と報道し、主張が矛盾していることにほとんど触れようとしません。

マスコミはこうした韓国の主張が毎日変わっていることに対してどう思っているのでしょうか?普段の国内の政治に対しては積極的にオピニオンを足すのに、何故今回はそろいもそろってだんまりを決め込んでいるのでしょうか?

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ネット報道とテレビやマスコミの報道の格差がどんどん生まれている

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私は個人的には今回の「韓国海軍レーダー問題」は韓国海軍による「火器管制レーダー」での自衛隊機への照射は事実であったと考えており、韓国政府は日本政府に対して加害者であり、謝罪する立場だと考えています。

しかし、テレビを見るだけの人にとっては大した事件では無い、もしかしたら自衛隊機が韓国海軍に対して挑発行為をしたことが原因かもしれないと思わせる可能性があり、事実を湾曲までとは言わないにしても重要性を正しく伝えず、日々主張が変わる韓国政府に対して何の疑問も持たずに伝える姿勢は、公明正大な報道という視点から見るとあまりにも不自然に思えます。

ネットやSNSでは多くの人が自身の考えを不特定多数の方に向けて発信しているので、事実に対する個人の思惑が大きいわけですが、テレビやマスコミの今回の報道姿勢は国を揺るがす大事件にも拘わらず些細な出来事として扱い、韓国政府の主張をそのまま報道する姿勢は不自然を通り越して意図的に行っていると疑念を抱くほどです。

今回の「韓国海軍レーダー問題」は、ネット報道とテレビやマスコミの報道を見る人によって出来事の重要性や真実に対する解釈が大きくずれる要因になるのではと心配になりました。

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最後に

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ここまで韓国海軍レーダー問題についてテレビの「情報通信メディア」としての姿勢と、今回の出来事がもたらすネット報道とテレビやマスコミの報道の格差について、私なりに考えをまとめてみました。

「火器管制レーダー」を相手国の軍隊に向けて照射するというのは戦闘行為と捉えられ、まさに相手に銃を突きつける行為である為、国際ルールでは禁止されています。

そうした行為を行ったにも関わず、毎日のように主張を変える韓国政府も問題と思いますが、それを大きな事件として扱わず、矛盾した韓国政府の主張に対して疑念も抱かず毎日報道内容を変えている日本のマスコミもどうかと思います。

問題は韓国海軍がどういう言った理由で「火器管制レーダー」を照射したかですが、マスコミはこの点に対して考えを述べようとせず、最後に日本政府のコメントをつけて締めくくるだけの報道を繰り返しており、こうした報道では私は何の価値もないと思います。

マスコミは事の重要性をしっかりと伝え、大きな出来事と捉えて真相に対して踏み込み込んだ報道をしてほしいものです。

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